2008年 09月 30日
『INTO THE WILD』
観たのは、ショーン・ペン監督の『INTO THE WILD』。心にじんわり染みる映画だった。ついでにウィルスまで染み込んじゃったけど…。
劇場前で男子学生たちが「in the world」としきりに言ってたけど、残念ハズレ。『INTO THE WILD』、小説の邦題は『荒野へ』だから。
しかし「in the world」というのもあながち間違いでもないかな、荒野の中へ身を投じる主人公は、結局のところ世界そのものの中でもがき、葛藤しているのだ。
単なる社会に対する反抗心、若気のいたり、それだけで見てしまうとつまらないけど、かといって心の成長を描いた映画でもなく、賛否両論的な作品かも。H子的には主人公に共感はしない、しかしながら多くの若者に観てもらいたいと思う。
ハッピーエンドではないけれど、観終わった後には心の奥にちょっと温かいものを感じたりするのだ。今までの人生がひどく悲しいものであっても、手を差し伸ばしてくれる人は必ずいる。だから最後に気が付くのは「人は独りでは生きていかれない」ということなのだ。
そして、人間は自然に生かされていること、「自然の中で、人間はなんと無力なのか」という事実を目の当たりにする。アメリカの大自然の映像はもう圧巻。ショーン・ペン、なかなかいい仕事してるよ。
最後に、要所要所に出て来る飛行機雲は何の象徴だったのか?これが解明できたら、さらに面白くなるなぁ。また観たいかも。(H子)
by kobacken
| 2008-09-30 16:30
| 映画
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