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『花森安治の編集室』を読んで

「暮しの手帖」は買う買わないにせよ、だいたい毎号目を通しています。

表紙のなごみ感、読みやすい文章。読み手に強要したり、おしつけたりしない、それでいて優しく考えさせてくれるのが「暮しの手帖」だと思います。

世の中掃いて捨てるほどの雑誌がありますが、戦後間もなく創刊し、今なお多くの読者から信頼されている雑誌は、これをおいてほかにはないでしょう。

そんな「暮しの手帖」の支柱であった花森安治氏のことは、伝説の編集者、グラフィックデザイナーの先駆け、くらいな程度の認識で、あまり存じ上げていませんでした。

この本を読んで・・・やっぱりカリスマって凄い!!

時代を切り開いてきたヒトは違うなぁ。時代に選ばれたとしか思えない才能ってあるんだなぁと。

でもって一緒に仕事をしたら面倒臭い!!

とにかく、この手の仕事人は、こだわりが強く、妥協はしないから。


以前働いていた会社の社長というのも、いわゆるカリスマでした。

かつて一時代を築いた伝説のコピーライターであり、プロデューサーであり、ことばというものに非常にこだわるヒトでした。

仕事でご一緒することはなかったけど、時々秘書室へ用事があったときに、仕事とは全く関係のないことで二言三言、言葉を交わす程度。

仕事に対して一貫した美学があって、ある時は大胆に、ある時は繊細に、心に残るコピーや企画を沢山残されています。

そして、私たち下々の社員にも、業務を超えてあらゆるチャレンジの場を与えてくれたり、なかなかの自由人だった気がします。


パワハラだ何だと、いちいち人の顔色を見ながら生きているこのご時世、窮屈だなぁって。

20代の頃はボロボロになって朝まで働いて、かといって成功するとは限らない。。。それでもみんなでアイディアを持ち寄り、時間を忘れて仕事をする、アノ時代は充実してたと思うのです。

この年になると保身ばかり、何かにチャレンジすることも少なくて、なんだか味気ない人生を歩んでないか?

自分に問いかけ、まずは身近なところから挑戦してみようかと、この本を読んで背中を押された感じ。

そうそう、この別冊はわたしの保存版で、ことあるごとに重宝しています。

シンプルなものの中にこそ、大事なことが隠れている。

基本に戻ることで、自分のブレを正してくれますから。(H子)


Commented by polomy1979 at 2016-05-31 20:51
私もまだ新婚の頃毎号買っていました!
断捨離のため、手放してしまいましたが…
読むとほっとしますよね〜(o^^o)
Commented by kobacken at 2016-05-31 22:04
polomyさん
「暮しの手帖」って、あらゆる年代、性別の方、どなたが読んでも楽しめる、そして勉強になる本だと思うのです。
若い頃と、今とでさえも、言葉の意味の捉え方が違って、それを決して押し付けがましく表現されていないところがイイのかなぁ。
紹介されている料理家も、みなさん素晴らしい方ばかりで、流行に惑わされず、読者にこびない、世間にこびない、あらためてその本質が、この本を読み、花森安治という人物を知ったからこそ理解できたと思います。
機会があれば、ぜひ、彼の書いた記事などを読んでみてください。
Commented by mgdy0912 at 2016-06-01 14:55
もう青虫の話は終わったよ!と言われそうですが、
威嚇したあとの後姿がなんとも哀愁が♡
リスクを負うより、楽に近場で大きくおなりなさい。と言いたいですね。

ぎょえーな、おかいこチョコですが、
「本格的なお味」って、桑の葉チョコの方ですよね!?

昔、長野出身の人から、
「小さいころ近所におかいこをおやつに吸ってる子がいた。」
話を聞いてから、どうも苦手なおかいこ様(ありがたい方ですけれど)です。
Commented by kobacken at 2016-06-01 15:22
moguさん
あの背中に哀愁を感じてくださいましたか!!
なんとも言えないですよね〜。
それに比べると、おかいこさんってちょっとコワイ・・・ええ、ええ、ありがたい方なんですがね。
長野の人なら、多分、おやつに吸っててもおかしくないも。

あ、「本格的な味」は、桑の葉です(汗)
まさかのおかいこ味ではないと思いますよ。。。てか、味しらないし。
by kobacken | 2016-05-31 15:08 | 読書 | Comments(4)

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